ダイエット

ダイエット中に不足しやすいビタミン・ミネラル|A・C・亜鉛・カリウム

彩り豊かな野菜や果物、卵、魚が並ぶ食卓で笑顔の女性

この記事の結論(3点)

  • 食事量を減らすと、ビタミン・ミネラル・たんぱく質も一緒に不足しやすくなります。不足は、疲れや肌荒れ、リバウンドしやすい食生活につながります。
  • ダイエット中に意識したいのは、ビタミンA・C、亜鉛、カリウム、そして鉄・カルシウム・たんぱく質です。
  • 基本は食事から。サプリで補う場合は、脂溶性ビタミンやミネラルのとりすぎに注意しましょう。

ダイエットを始めると、食べる量を減らしたり、特定の食品を避けたりしがちです。その結果、知らないうちに体に必要な栄養が不足していることがあります。
この記事では、ダイエット中に不足しやすい栄養素とその役割、多く含む食品、サプリで補うときの注意点を解説します。


なぜダイエット中は栄養が不足しやすいのか

小さなサラダだけの昼食を前に疲れた表情でデスクに座る女性
※画像はイメージです

「食べる量を減らす=栄養も減る」

食事の量を減らせば、エネルギーだけでなく、ビタミンやミネラル、たんぱく質も減ります。特に次のような食べ方をしている人は、不足に注意が必要です。

  • 1日2食にしている
  • サラダだけ、スープだけなど、特定の食品に偏っている
  • 肉や魚、卵、乳製品を避けている
  • 主食を極端に減らしている
  • 置き換え食品に頼りすぎている

不足するとダイエットが続かない

栄養が不足すると、疲れやすい、肌が荒れる、髪がパサつく、イライラするといった不調が出やすくなります。こうした不調は、ダイエットのモチベーションを下げ、反動による食べすぎにもつながります。
栄養をしっかりとることは、健康的に痩せて、リバウンドを防ぐための土台です。

「糖類以外は全部サプリで」は誤り

旧記事では、ダイエットサプリで補給すべき栄養素は「糖類以外の全部」、サプリでとる脂質は「質の良い脂質」と紹介していましたが、どちらも根拠のない考え方です。必要な栄養素の多くは、毎日の食事でとることができます。サプリは、食事だけではどうしても足りない分を補うものと考えましょう。


ビタミンA:皮膚や粘膜を守る

主な働き

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保ち、目の働きを助ける栄養素です。油に溶ける「脂溶性ビタミン」で、体にたくわえられる性質があります。

旧記事では「ビタミンAを摂取しないと消化器系の粘膜が壊れ、ダイエットがうまくいかない」と紹介していましたが、これは言いすぎです。粘膜を保つ働きはありますが、ビタミンAをとれば痩せやすくなるわけではありません。

多く含む食品

  • レバー、うなぎ、卵(ビタミンAそのもの)
  • にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜(体内で必要に応じてビタミンAに変わるβ-カロテン)

とりすぎに特に注意

ビタミンAは体にたまりやすいため、サプリでとりすぎると、頭痛や肝臓の障害などが起こることがあります。妊娠中、特に妊娠初期にビタミンAをとりすぎると、胎児に影響が出るおそれがあるため、妊娠中・妊娠を考えている人は、サプリでとる前に医師に相談してください。
緑黄色野菜のβ-カロテンは、必要な分だけビタミンAに変わるため、食事からとる場合はとりすぎの心配が少ないとされます。


ビタミンC:肌と体の調子を支える

キウイやいちご、ピーマン、ブロッコリーなどビタミンCを多く含む果物と野菜のイラスト
※画像はイメージです

主な働き

ビタミンCは、肌や血管などをつくるコラーゲンの生成を助けるほか、体のさびつき(酸化)を防ぐ働きがあります。鉄の吸収を助ける働きもあり、貧血予防の面でも大切です。水に溶ける「水溶性ビタミン」で、体にためておけません。

ダイエットとの関係

ビタミンCをとっても、直接痩せるわけではありません。旧記事では「血中コレステロールを下げることで肥満の改善につながる」と紹介していましたが、これは根拠が不十分です。
ただし、ダイエット中に起こりやすい肌荒れなどのケアや、鉄の吸収を助ける点で、意識してとりたい栄養素です。

多く含む食品

  • ピーマン、ブロッコリー、キャベツ、じゃがいも
  • キウイ、いちご、柑橘類

ビタミンCは熱や水に弱いため、生で食べられる果物や、短時間で調理した野菜からとるのがおすすめです。じゃがいものビタミンCは、でんぷんに守られて加熱しても比較的残りやすいとされます。

サプリでとる場合

水溶性なので、一度にたくさんとっても尿として出ていきます。1日数回に分けてとるのが効率的です。大量にとると、お腹がゆるくなることがあります。


亜鉛:味覚と体づくりに欠かせない

主な働き

亜鉛は、体の中の多くの酵素の働きに関わるミネラルです。味を感じる細胞の生成、皮膚や髪の健康、たんぱく質の合成、免疫の働きなどを支えています。

不足するとどうなる?

亜鉛が不足すると、味を感じにくくなる、肌荒れ、髪のトラブル、傷が治りにくいなどの症状が起こることがあります。食事量を減らしているダイエット中は、不足しやすいミネラルのひとつです。

「リバウンドを防ぐ」は根拠なし

旧記事では「亜鉛をしっかり摂取するとリバウンドを防げる」と紹介していましたが、亜鉛でリバウンドが防げるという根拠は確認できません。亜鉛は、あくまで不足を防ぐためにとる栄養素と考えましょう。

多く含む食品

  • カキ(牡蠣)
  • 牛肉(赤身)、豚レバー
  • チーズ、卵
  • 大豆製品、ナッツ類

とりすぎに注意

サプリで亜鉛を長期間とりすぎると、銅の吸収が妨げられ、貧血などにつながることがあります。【要確認:日本人の食事摂取基準(2025年版)の亜鉛の耐容上限量】表示された目安量を守りましょう。


カリウム:むくみ対策に関わる

主な働き

カリウムは、体の中の水分のバランスを保つミネラルです。余分なナトリウム(塩分)を尿として出すのを助けるため、塩分のとりすぎによるむくみや、血圧が気になる人にとって大切な栄養素です。

旧記事では「骨密度の向上」「便秘を防ぐ」「老廃物を排出する」といった働きを紹介していましたが、これらは主な働きとはいえません。カリウムの主な役割は、塩分と水分のバランスを整えることです。

ダイエットとの関係

外食やコンビニ食が多いと、塩分が多くなりがちです。塩分をとりすぎると体に水分がたまりやすく、むくみの原因になります。カリウムを含む野菜や果物をとることで、塩分のとりすぎを調整しやすくなります。
ただし、むくみがとれて体重が減ったとしても、それは水分の変化で、脂肪が減ったわけではありません。

多く含む食品

  • ほうれん草、かぼちゃ、ブロッコリーなどの野菜
  • バナナ、キウイ、アボカドなどの果物
  • いも類
  • 海藻、豆類

カリウムは水に溶けやすいため、ゆでるより、蒸す・電子レンジ調理・スープなどにすると、損失を抑えられます。

腎臓の病気がある人は要注意

腎臓の働きが低下している人は、カリウムをうまく排出できず、血液中のカリウムが増えすぎる(高カリウム血症)おそれがあります。一部の血圧の薬を飲んでいる人も注意が必要です。腎臓の病気がある人や治療中の人は、カリウムのサプリをとる前に必ず医師に相談してください。


そのほかに不足しやすい栄養素

たんぱく質

筋肉や皮膚、髪、ホルモンなどの材料になる栄養素です。ダイエット中にたんぱく質が不足すると、筋肉が減って、太りやすい体になってしまいます。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品を、毎食1品以上とることを意識しましょう。

鉄

血液中で酸素を運ぶヘモグロビンの材料です。特に月経のある女性は不足しやすく、不足すると疲れやすさやめまいの原因になります。赤身の肉や魚、レバー、あさり、小松菜、大豆製品などに含まれます。ビタミンCと一緒にとると吸収されやすくなります。
鉄のサプリはとりすぎると体に害があるため、貧血が気になる場合は、まず医療機関で検査を受けましょう。

カルシウム

骨や歯をつくるミネラルです。乳製品を減らすダイエットをしていると不足しやすくなります。牛乳・ヨーグルト・チーズ、小魚、大豆製品、小松菜などからとりましょう。

脂質

脂質はダイエットの敵と思われがちですが、体の細胞やホルモンの材料になる大切な栄養素です。極端に減らすと、肌の乾燥や便秘などにつながることがあります。青魚に含まれる脂質や、オリーブオイルなどを適量とりましょう。


栄養素の一覧表


サプリで補うときのポイント

まずはマルチビタミン・ミネラルから

何が不足しているか分からない場合は、1種類の成分を大量にとるより、ビタミンとミネラルをバランスよく含むマルチタイプから始めるのが無難です。「栄養機能食品」の表示があるものは、含有量の目安が分かりやすく選びやすいでしょう。

脂溶性ビタミンとミネラルは「重複」に注意

ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンや、鉄・亜鉛などのミネラルは、とりすぎると体に害が出ることがあります。マルチビタミンと単体のサプリ、ダイエットサプリに配合された成分が重なっていないか、成分表示を確認しましょう(記事7参照)。

飲むタイミングは食後が基本

脂溶性ビタミンは食事の脂質と一緒にとると吸収されやすく、ミネラルは空腹時にとると胃に負担がかかることがあります。表示がない場合は、食後にとるのが目安です。

持病がある人・妊娠中の人は相談を

腎臓の病気がある人、薬を飲んでいる人、妊娠中・授乳中の人は、サプリをとる前に医師や薬剤師に相談してください。


食事で栄養不足を防ぐ5つのコツ

主食・主菜・副菜がそろった定食を明るいダイニングで食べる女性
※画像はイメージです
  1. 主食・主菜・副菜をそろえる:これだけで多くの栄養素をバランスよくとれる
  2. 野菜は色の濃いものを選ぶ:緑黄色野菜はビタミンA(β-カロテン)やC、カリウムが豊富
  3. 毎食たんぱく質のおかずを1品:筋肉を守り、亜鉛や鉄もとりやすくなる
  4. 間食はお菓子から果物・乳製品へ:ビタミンCやカルシウムを補える
  5. 極端な食事制限をしない:1日1食や単品ダイエットは、栄養不足の近道

よくある質問

Q. マルチビタミンを飲んでいれば、食事は適当でも大丈夫ですか?
A. 大丈夫ではありません。サプリには、食物繊維やたんぱく質、食品に含まれるさまざまな成分のすべてが入っているわけではありません。サプリは食事の補助と考えましょう。

Q. 置き換えダイエット中は、サプリが必要ですか?
A. 置き換え食品にビタミンやミネラルが含まれている場合もあります。成分表示を確認し、不足しやすいものがあれば補う形で検討しましょう。置き換えは1日1食までにするなど、無理のない範囲で行うことが大切です。

Q. 疲れやすいのはビタミン不足ですか?
A. 栄養不足が原因のこともありますが、睡眠不足や病気など、ほかの原因も考えられます。疲れが長く続く場合は、自己判断でサプリを増やさず、医療機関に相談してください。


まとめ:栄養をしっかりとることが、痩せる近道

  • ダイエット中は、食事量とともにビタミン・ミネラル・たんぱく質も不足しやすい
  • ビタミンAは皮膚・粘膜、ビタミンCはコラーゲンと鉄の吸収、亜鉛は味覚と体づくり、カリウムは塩分と水分のバランスに関わる
  • どれも「とれば痩せる」栄養素ではないが、不足するとダイエットが続きにくくなる
  • 基本は食事から。サプリならマルチタイプから始め、とりすぎに注意する
  • 腎臓の病気がある人や妊娠中の人は、必ず医師に相談する

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